鉱山開発に伴う環境影響低減に関する技術・知見の活用

共創テーマ名

鉱山開発に伴う環境影響低減に関する技術・知見の活用

対象国・地域

ザンビア コッパーベルト州

課題

 ザンビアは世界的に重要な資源生産国であり、コッパーベルト地域には銅、ニッケル、コバルトといった日本の先端産業に不可欠な鉱物資源が豊富に存在しています。世界的な需要の高まりを背景に、中国、カナダ、アメリカなど多くの外国鉱山企業が同国内で開発を進めており、ザンビア政府も銅の生産量を2031年までに現状の約80万トンから300万トンへ拡大する目標を掲げています。

 

 一方で、鉱山開発に伴う環境汚染被害も報告されています。例えば、鉱山廃棄物(ブラックマウンテン)を主要な汚染源とする鉛汚染により、周辺地域の住民において高い血中鉛濃度が確認され、妊婦、乳幼児、子どもを中心に、健康リスクが指摘されています。また、2025年2月には、コッパーベルト州で鉱滓ダムの崩壊事故が発生し、大量の汚染水が下流の河川、農地、居住区域へ流出しました。これにより、飲料水源、土壌、河川の汚染が確認されており大量の魚が死ぬなど、生態系への影響も確認されています。こうした事象は、鉱山企業における環境配慮および法令遵守に対する意識の低さに加え、環境対策技術や環境管理能の不足、さらには行政機関による規制制度や罰則の不十分さなど、複数の構造的課題が重り引き起こされているものであると考えます。

想定する実証検証内容

鉱山開発が進むコッパーベルトなどの地域において、上記の課題に対応することができる企業や研究機関と連携を想定しております。具体的には以下

  • 環境汚染状況・リスクの把握に関する実証
  • 鉱滓・鉱山廃棄物の再利用に関する実証
  • 尾鉱ダムの安全管理・粉塵の抑制に関する実証
  • 閉山後の環境修復に関する実証
  • 鉱山廃水処理に関する実証

 

期待するご提案内容、実績・専門性

以下はアイデアとなりますので鉱山開発に関わる環境影響の低減に関する、さまざまなご提案を頂ければと思います。

  • 鉱山開発周辺地域の環境(表面水、地下水、粉じん、大気)データを取得し、開発動向や環境リスクをリアルタイムで可視化。(ドローン、センサー、モニタリングシステム)
  • 鉱滓・鉱山廃棄物に含まれる金属資源の回収やカーボンニュートラル(微生物処理技術、CO²の固定技術)
  • 低環境負荷処理による廃水処理

 

JICAからご提供できること

  • 関連案件や関係者および帰国KIZUNA生/関連省庁/民間組織の紹介、現地状況の共有、鉱物資源に関する知見の共有、実装中の調査やSATREPSの成果の共有。

 

連携可能性のあるJICA事業

  • 重金属汚染に対するモニタリングシステムと人的能力の強化を通じた持続可能な鉱物開発の確立
  • ザンビア国持続的鉱山開発にかかる基礎情報確認調査(北海道大学及びUNZAの共同研究)以下のような調査が予定されている。
  • カブエ地域の鉛・亜鉛精錬のスラグからガリウム・ゲルマニウム・インジウムなどのレアメタルを回収する実験。
  • 各鉱山の生産量と尾鉱ダムの規模、キャパシティ、漏洩リスクなどデータを収集することによる評価。

 

リバースピッチ予定

福岡・東京