【オーディエンス募集開始】JICA共創×革新プログラム「QUEST」 Demo day

JICA主催、デロイトグループ運営の「JICA共創×革新プログラム『QUEST』」のデモデイを、Tokyo Innovation Base(東京都丸の内)及びオンラインにて開催いたします。本イベントでは、国内外の多様な9団体による実証実験の成果をご報告いたします。社会課題の解決に向けた革新的な取り組みの数々を、ぜひご覧ください。
さらに、2026年度「QUEST」プログラムの最新情報もいち早くご紹介予定です。イノベーションや共創にご関心の皆様のご参加を心よりお待ちしております。

 

■   デモデイ開催概要
日時:1/19(月)16:00~19:30(JST)
形式:ハイブリッド開催(オンライン、日英同時通訳あり)
現地会場:Tokyo Innovation Base(東京都千代田区丸の内3-8-3)

 

 ■   プログラム(予定)
16:00-16:05 オープニング
16:05-16:15 QUEST概要説明
16:15-18:15 QUEST採択企業 成果報告ピッチ ※途中休憩あり
18:15-18:25 クロージング
18:25-19:30 ネットワーキング

 

■   参加申し込みフォーム:申込締切:1/16(金)12:00(JST)

JICA共創×革新プログラム「QUEST」 Demoday オーディエンス参加申込フォーム

 

■  「QUEST」デモデイ参加予定9共創団体(順不同)

採択事業者 地域 事業概要
Agrabah Ventures Inc. / Naga College Foundation, Inc. フィリピン・マレーシア等 地域主導の海藻養殖で炭素クレジットを生成し、地球規模の気候変動緩和を支援
FiberCraze株式会社 / Tropical Infectious Diseases Research & Education Centre (TIDREC) マレーシア・インドネシア等 デング熱やマラリアなど蚊媒介感染症予防に特化した高機能性繊維製品の開発
NPO法人発達わんぱく会 / エフバイタル株式会社 ベトナム 発達支援に関する専門性とAIによる動画解析技術を活用した自閉症支援の人材育成
SheaPure NG / 東北大学大学院工学研究科 / 株式会社アクロス東北 ナイジェリア 伝統的なシアバター生産に超臨界流体技術(SFT)を導入
株式会社ジェネラス / 株式会社MITAS Medical バングラデシュ 心電図・脈拍測定とデータを管理するITシステムによる遠隔心臓リハビリと疾病予防体制構築
株式会社セツロテック / 住友商事株式会社 モンゴル モンゴルのカシミヤヤギの品種を改良し、高付加価値なカシミヤが生産できるヤギの開発
株式会社坂ノ途中 / 株式会社バイオーム エクアドル アグロフォレストリーによるコーヒー栽培と生態系モニタリングを通じたガラパゴス諸島の生物多様性保全と小規模農家の生計向上事業
国立大学法人九州大学 / Guan株式会社 タイ エピゲノムを活用した新しい種子の改変技術を用いて、世界の食料問題を解決
独立行政法人国立高等専門学校機構 香川高等専門学校 / モンゴル日本共同技術高等学校 モンゴル 日モンゴル宇宙教育連携プロジェクト ーCubeSat教材と成層圏気球実験による国際共同教育の実践ー

 

ご質問がございましたら下記までご連絡ください。

 

お問い合わせ

QUEST担当事務局:quest-info@tohmatsu.co.jp

受付時間:9:30 -18:30 平日のみ、日英対応

カテゴリー: News

採択事業紹介⑥ 先端繊維技術で“あたりまえの日常”を守る-蚊媒介感染症への挑戦 FiberCraze株式会社×マラヤ大学熱帯感染症研究教育センター(TIDREC)

FiberCrazeとTIDRECメンバーの集合写真

 

1.  なぜこの事業に取り組もうとしているのか

私たちFiberCrazeは、「ミクロな技術で人類と地球の未来を織りなす」というビジョンのもと、蚊媒介感染症の予防に貢献する先端繊維素材の社会実装に挑戦しています。

熱帯・亜熱帯地域で流行するデング熱やマラリアは、蚊に刺されるという身近な行為によって日々の生活が脅かされ、健康だけでなく教育や労働の機会にも大きな影響を与えています。私たちはこれまで東南アジア4カ国を訪問し、現地の病院で罹患者の多さに衝撃を受けました。

こうした経験から、“衣服”という最も身近なプロダクトを通じて、日常生活の中で感染リスクを減らす予防インフラをつくりたいと考えています。独自技術を用いた繊維素材「Craze-tex®」を活用し、防虫成分を閉じ込めた高機能素材の開発を進めています。

研究開発だけでなく、現地の生活に根ざした品質や供給体制まで設計するには、疾病生態・評価法・公衆衛生等の知見が不可欠です。今回「QUEST」に採択されたことで、熱帯感染症研究の世界的権威であるマラヤ大学熱帯感染症研究教育センター(TIDREC)とともに、科学的有効性と現場適合性を両立させる国際共創を加速させます。

日本が誇るテクノロジーを暮らしの価値へ転換し、持続可能な感染症予防の選択肢を世界に届けます。

Craze-tex®

 

2.  事業内容

本事業では、以下の3つの柱を中心に取り組みます。

  1. 高機能防蚊・防虫繊維の設計・試作
    快適性や耐久性、環境負荷にも配慮した素材設計を行い、30年以上にわたる学術研究から生まれたナノテクノロジーと先端高機能素材「Craze-tex®」を用いて、忌避・阻害・吸血抑制など複合メカニズムによる高機能素材を試作します。
  2. ラボテストおよびフィールドでの有効性評価
    TIDRECが持つ感染症に関する豊富な知見と最先端の研究基盤を活用し、熱帯・亜熱帯地域に標準化された試験系による効果検証や、実際の生活環境に近い条件下での検証を段階的に実施します。
  3. 現地適合型の製品化・供給モデル検討
    現地ヒアリングを通じて生活者の受容性を把握し、学校・医療・産業など用途別の導入シナリオを設計します。また、現地の工場・販売事業者との分業連携や、調達・物流・アフターサービスまで含めた供給モデルも検証します。

これらを通じて、科学的なエビデンスと現場のニーズを両立させた製品開発を目指します。


マレーシア現地の医療従事者へのヒアリング


マレーシア現地の病院視察

 

3.  誰と実施しようとしているのか(共創パートナーの紹介)

TIDRECは、マラヤ大学に設立されたマレーシアを代表する感染症研究機関です。デング熱、マラリア、ジカウイルスなど熱帯地域の感染症研究に特化しており、最先端の研究設備と国際的なネットワークを駆使して、感染症の早期発見・診断・予防・治療法の開発に取り組んでいます。

FiberCrazeとの共創により、両機関の専門知識と技術を結集し、グローバルな健康課題に対する具体的な解決策の創出を目指します。世界有数の感染症研究機関であるTIDRECとの共同研究を通じて、現地の課題解決に向けた革新的なソリューションの開発に取り組みます。

TIDRECとの連携協議の様子

 

4.  一般の方へのご協力のお願い

私たちは、感染症から“あたりまえの日常”を守るために、本事業に全力で取り組んでいます。実験室で証明された有効性を、現地の生活に根づいた価値へとつなげていきたい。そのためには、皆さまのご協力が不可欠です。

下記の分野でご協力いただける自治体・教育機関・企業・NGOの皆さまを募集しています。今後の製品量産や現地での展開に向け、伴走支援をいただけますと幸いです。

  • 実証フィールドのご提供:学校・医療・農業・建設・観光等の現場で、ユニフォーム/寝具/防護資材などをパイロット導入し、効果測定や受容性調査にご協力いただける方
  • ものづくり・販売連携:東南アジア域内での小ロット縫製、在庫連携、ローカルECや小売での販売検証にご協力いただける方
  • 資金・支援:インパクト投資、助成、CSR・寄付、販路開拓などでご支援いただける方
  • 情報発信:感染症リスクの正しい理解と予防行動の普及活動にご協力いただける方

皆さまとともに、持続可能な感染症予防の未来を切り拓いていきたいと考えています。ご関心のある方は、ぜひお問い合わせください。

 

■ 会社情報・連絡先
FiberCraze株式会社 / FiberCraze Co., Ltd.
岐阜県岐阜市柳戸1-1 国立大学法人 東海国立大学機構 岐阜大学 学術研究・産学官連携推進本部内
代表取締役社長 長曽我部 竣也
HP:https://www.fibercraze.com/ja
アドレス:info@fibercraze.com
電話番号:058-293-3357

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採択企業紹介⑤ 地域の力で切り拓くカーボン認証とネットゼロ共同プロジェクト- Agrabah Ventures Inc. × Naga College Foundation, Inc.

Agrabah Ventures Inc.とNaga College Foundation, Inc.の共同チームが、カマリネス・スール州カラモアンおよびナガ市のスタッフとともに能力向上と交流のセッションを開催し、地域レベルでの気候変動対策に向けた協力体制と知識の共有を強化した場面

 

1. なぜこの事業に取り組もうとしているのか

世界中の国々が「2050年までにカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)」を目指していますが、最も大きな課題は「測定できないものは管理できない」という点です。

フィリピンでは、大企業は証券取引委員会(SEC)のガイドラインに基づき、毎年、サステナビリティ報告書の提出が義務付けられています。しかし、国内の企業の99.6%は中小・零細企業(MSME)で、2023年時点で1,246,373社のうち1,241,733 (99.63%)社がMSMEです(フィリピン貿易産業省調べ)。

これらMSMEによる温室効果ガス排出量は、実際にはほとんど把握されていません。Agrabah Ventures Inc.(Agrabah)の推計によると、MSME全体で年間約7,000万トンのCO₂が排出されていると考えられていますが、公式なデータはありません。これはフィリピン全体の排出量(2020年は2億トン超)のかなりの割合を占めます。

この「見えない排出量」はフィリピンだけでなく、ASEAN諸国でも共通の課題です。多くの国でMSMEが経済の中心ですが、彼らのカーボンフットプリントはほとんど記録されていません。

こうした課題を受け、Agrabah(ASEAN Business Awards 2023 Net Zero Awardを受賞)は、現地の事情に合ったカーボン計測・削減・オフセットの仕組み「ネットゼロ政策フレームワーク」を開発しました。これは企業だけでなく農業コミュニティにも使える仕組みです。

また、Naga College Foundation, Inc.(NCF)の研究・研修・開発センターは、科学的な調査と現地データの収集・検証を担当し、地域の持続可能な気候対策を後押しします。

 

2. 共創事業内容

QUESTでは、地域に根ざしたカーボン認証・クレジット制度の実証を目指しています。農家や中小企業が自分たちの温室効果ガス削減活動を「見える化」し、認証・収益化できる仕組みをつくることが目的です。

Agrabahの自然を活かした気候対策の専門性と、NCFの研究力を活かし、科学的かつ地域の実情に合わせたカーボン測定・報告・検証(MRV)モデルを設計しています。これにより、地方自治体や地元企業が参加しやすい制度づくりを進めています。

この取り組みは、政策主導・科学的根拠・包摂性を重視し、地域レベルでのカーボン会計や取引を身近なものとし、気候変動に強い地域づくりを目指しています。

JICA QUESTの一環として、農場のカーボンクレジット認証に向けた審査を進めている様子

 

3. 誰と実施しようとしているのか(共創パートナーの紹介)

このプロジェクトは、共創パートナーであるNaga College Foundation, Inc.に加えて、フィリピンの多様な関係者が協力して進めています。主なパートナーは以下の通りです。

  • サンホセ市(パルティド)の地方自治体
  • ナガ市の地方自治体
  • カマリネス・スール州カラモアンの海藻養殖コミュニティ
  • メトロナガ商工会議所(MNCCI)

これらのパートナーは、政策・学術・民間企業・地域コミュニティが連携する「包摂的なネットゼロ移行」の基盤となっています。

カマリネス・スール州サンホセ町(パルティド地区)のJerold Peña市長に対し、Agrabah Carbon+プロジェクトの初期説明を行っている場面。左から、Ms. Jayzel Asido, Mr. Jun Ocol, Mayor Jerold Peña, Ms. Jojo Gumino-Ocol, Dr. Regina Valencia, and Ms. Jennifer de Jesus.

 

4. 一般の方へのご協力のお願い

Agrabah–NCF共同プロジェクトは、単なる実証実験ではなく、「誰もが参加できる測定可能な気候アクション」のムーブメントです。政策設計、地域自治、研究、そして生業のイノベーションを結びつけることで、すべての中小企業や農業コミュニティが低炭素経済への参加を実現できるよう目指しています。

私たちは、研究機関、地方自治体、企業、開発団体の皆さまがこの取り組みに参画し、共にスケールアップしていくことを期待しています。地域の強さや創意工夫、持続可能性への思いを反映した「カーボンエコシステム」を、フィリピンからASEAN諸国のモデルとして築きましょう。

データを行動へ、政策を成果へ、地域を気候チャンピオンへ。皆さまのご参加を心よりお待ちしています。

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